コラム１(上手な相談の仕方) 司法書士などの選び方     

デジタルとスピードの時代といえども、

ネットやメールのみで完結できるような

手続きを進めることは危険であり、

重要な財産を取り扱う資格者としては、

依頼者の意見をそのまま鵜呑みにできない

ことがあることは、理解して欲しいと思います。

例えば、お医者さんが、

患者の言うことを鵜呑みに診断したら、

ヤブ医者と言われたり、

場合によっては医療過誤と言われても仕方ないことと同じ。

面会時間や申請時期、依頼の範囲、

出張の可否、お見積りのご相談(依頼の際)など、

私の裁量である程度できる可能性のあることは、

ご相談いただけます。

さらに、

不動産を含む重要な財産を扱うことと、

成りすましなどの犯罪を未然に防ぐためにも、

原則として面談による本人確認をお願いしています。

インターネットで生活やコミュニケーションが

便利になったとしても、

もし不動産までが簡便に名義変更が

できるようになって、

自分の財産が勝手に他人に名義変更されるような社会

になったら怖くありませんか？

是非、手続きの重要さや必要性を察して、

冷静な判断ができる事をお願いいたします。

役所の手続きはまだアナログが多く、

登記のオンライン申請もありますが、

書面の持参又は郵送添付が必要です。

その事例によっては、

特殊な書面や手続きを介在させたり、

公務員との打ち合わせや心証を得ること、

申請の可否に人の判断が必要なときがあります。

私は、依頼者のお話しや条件を聞いた上で、

できることとできないこと、

難しいかそうでないかなどを伝えるようにしています。

そのために、

電話での相談は原則として行わず、

面談での相談をお願いしております。

これは、お互いに伝えたいことを確かめられ、

かつ事実確認、訂正、撤回、合意形成も

すぐできるので、その場である程度の

役割分担や手続きの進展が図れる効用があります。

メールのやり取りは時間を選びませんが、

質問の度にいちいち相手からの返事を待たねばならず、

実は時間がかかって大変非効率だと考えています。

なお、急がない連絡事項や時間外の連絡、

不足書類の追加、詳細な内容の伝達等には、

メールの利用は便利ですので、

状況に応じてこれらの便利なアイテムを選択しています。

手続きを上手に頼む方法とは、

結局はいい人を見つけることにつながる

と考えていますので、

ここでは同義とさせていただきます。

選ぶポイントは、人柄と実績です。

（人が問題を解決します）

なぜなら、司法書士レベルの資格者は、

客観的な学力には一定の能力担保があるので、

人柄や経験、実績のようなその他の属人的な能力が大切だと思います。

以下の全てにあてはまる必要はありません。

あくまで例示ですので、過半数○ならOK。

１．電話やメールに頼らず、面談して印象の良さを本能的に確かめること

→ 気が合わない人だと、相手にもそれが伝わるから

２．相談者が何を望んでいるかを聞いてくれること

→ 相談者自身が手続きの内容を理解していないことがあるから

・ 例えば、相続放棄の依頼なのか、遺産分割で何も取得しないだけなのか？

３．相談しやすい雰囲気があるかどうか

→ 無口だったり、高圧的な先生だと、大切なことを質問しにくくなくなるから

４．だいたいの相場や予算を聞いたときに普通に教えてくれること

→ 相談だけでは正確なことは不明でも、相場や追加料金発生の可能性は聞く

５．過去の実績を重視すること

→ ホームページ等で客観的な情報開示がどの程度かでわかる

６．派手な広告をする所は避けること

→ 多くの広告費をかける理由とその広告費を誰から回収するかを考える

７．いいにくいこと（デメリット）も伝えてくれること

→ 大切なことです