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今回は、平成最後のコラムにふさわしい、
相続を考えた生前整理についてです。
私が司法書士として、
遺言や相続に関する相談を受けると、
いろいろなご相談があります。
また、
私はある金融機関で終活セミナーも行ったことがありますが、
高齢者の皆様にはかなり関心があったようです。(大盛況でした)
最近は、
単に相続登記や遺言書の作成というスポット的な相談だけではなく、
空き家の処分や終活、老後の住居や生活に関する相談もあります。
ところで、
私は高齢者向けの不動産登記や財産管理を
行うことから、高齢者のご自宅に訪問する
ことがありますが、
お部屋の整理が行き届いていないことが比較的多くあります。
また、遺産整理を行うと感じるのは、
残高が少ない銀行口座や
証券口座、クレジットカード、
扱いが難しい地方の不動産などが出てくることです。
相続手続きの費用も一定の料金が必要です。
勝手に無視するわけにもいきません。
相続人と相談した結果、
費用対効果の合わない口座や不動産は、
休眠預金や所有者不明土地候補とせざるを得ないこともあります。
もちろん相続人の自己責任で。
これらを生前整理していれば、
相続人も面倒なことや悩みが減り、
休眠預金や所有者不明(空き家や)土地が減るだろうと思います。
さて、本題です。
皆さんは、相続を考えた生前整理に関心はありませんか?
平成最後の31年4月30日執筆
☎ 03-3635-2119
東京都墨田区両国駅前の司法書士長田法務事務所
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相続(全般)のページ
生前整理とは、その名の通り、
生前に人生の終わりに向けて身の回りのことや財産の整理、相続へ備えることと考えていいでしょう。
ここでは、生前整理を
断捨離で不要なモノや人間関係の整理、
相続を考えた生前贈与や遺言、
不要な不動産の整理(空き家や別荘の処分)、
お墓や葬儀などの希望に近いニュアンスで使っています。
ただ、
人によってどこまでを生前整理と呼ぶのかは、
違いがあると思います。
ですから、あまり深く考えず、
皆様自身のオリジナルの生前整理を考えてみてはいかがでしょうか?
高齢になれば、誰でも病気にかかります。
また、身体能力の低下も普通です。
いつ、急な入院や事故、自然災害に巻き込まれるかもしれません。
いざというときの現実は、時間や手間、お金がかかるものです。
ところで、
いざ入院や葬儀、相続に巻き込まれる家族や
相続人はあなたの身の回りや財産のことを
良く知っていると言い切れますか?
家族や相続人が遠くに住んでいることも
ありますし、彼らはあなたの銀行口座の暗証番号や
キャッシュカードや現金などの財産の置場を知っているでしょうか?
少なくとも私は、家族の預金がいくらあるのか?
通帳の置場やキャッシュカード暗証番号、
ネットのアカウントなどを知っているかと言えば、
答えは、ノーです。
このように、普通の人は、
自分以外の家族や相続人でさえも、
プライベートな事を洗いざらい教えたりしないのではありませんか?
人間は、必ず衰えますし、
死へ向かって生きています。
ですから、自分に何かあったときに、
家族や相続人の負担を少しでも減らしてあげたいと思いませんか?
生前整理とは、
単にお片付けをするだけではなく、
自分の希望を伝え、残された家族や相続人に
思いやる気持ちを伝える一つの方法だと考えられませんか?
いざという時は、いつ来るかはわかりません。
せめてその日が来る前に、
生前に自分ができることを少しづつ考えましょう。
生前整理という言葉を難しく考えず、
生前に不要なモノや相続を考えた整理する
という観点から考えてみてはいかかでしょうか?
相談を聞いて感じることは、
相談でいくらメリットを聞いても、
結局何もしない方が多いと感じます。
いざ生前整理を行うとなると、
面倒だと考えてしまいがちです。
それには、きっかけとしては、
平成から令和に元号が代わったことや
自分の誕生日や孫が生まれた日、
自分の親しい人に万が一のことがあったから、
などがわかりやすいと思います。
千里の道も一歩から。
この場合は、難しいことは後回しにして、
できそうなことから着手することをお勧めします。
① 部屋も気持ちも晴れた空のようにスッキリします
高齢になると、体力も気力も落ちてくることが普通です。
ですから、生前整理をしたいと思ったら、
お片付けから始めることもいいでしょう。
なぜならば、不用品の整理や掃除は結果が目に見えます。
特に男性は、目に見える成果が好きな方が多いと感じます。
※ ポイント
断捨離と言って無理に捨てようとしないことです。
高齢者は、長年の愛着のある品を簡単には捨てられないことが多いです。
むしろ、
「絶対に残したいモノと残したい理由」を
高齢者に聞いてから、その他の残ったモノを整理していくことが大切です。
※ 整理とは捨てるだけではなく、
人にあげたり、売ったり、(有料で)引き取ってもらうことでもいいんです。
捨てるという言葉が、
高齢者の心を固く閉ざさせてしまうのかもしれません。
② 骨折などのケガのリスクが減ります
部屋が不要なものであふれるようになったら、
モノにつまずいて、転んでしまうことがあります。
私の相談者にも、
転んだことで骨折してしまい、
歩けなくなった方がいました。
特に高齢者は、
転んで歩けなくなることで、
気分転換が減ってストレスがたまり、
物忘れが進む可能性も考えられます。
お部屋と気持ちの整理をして、
ストレスを減らせば、健康的な生活ができます。
③ いざという時に役に立ちます
人間は、いつ病気や事故に巻き込まれるかわかりません。
年齢が高ければ、このようなリスクの確率は高くなります。
特に、エンディングノートは、
財産目録的にも、IDパスワードを残すにも、
万が一の時に最低限抑えておきたいアイテムです。
その他にも、余計なモノを減らすことで、
モノを探す労力も減りますし、
いざという時に、
何がどこにあるかを家族へ説明しやすくなると思います。
④ 判断力が低下する前の対策ができます
認知症と診断されたら、
自分の希望に沿ったことは何もできません。
例えば、自分の預金も自分でおろせず、
贈与や不動産の売買などの重要な契約は、
自分ではできなくなります。(成年後見人が必要です)
仮に後見人をつけたとしても、
被後見人となれば、贈与も遺言も相続税対策もできません。
ですから、
認知症への懸念があると考えたら、
遺言や生前贈与契約、
財産管理・見守り・任意後見・死後事務委任契約の4点セット契約や
民事(家族)信託などを検討したほうがいいかもしれません。
⑤ 葬儀やお墓、終末医療などの希望を決めておける
葬儀やお墓、終末医療も家族でとても揉めることがあります。
なぜならば、
いずれも家族と親族の意見が対立し、
お金と手間がかかるものだからです。
この少子化のご時世に、
お墓を誰が面倒を見るのか?
子供が常に子孫を残すとは限りません。
これは、将来、自分の家の跡を継ぐ子供が
いなくなる現実を考えて下さい。
お寺との対立となる現実から、
お墓の移転や墓じまい、お墓の変更などの
切り出しにくいことこそ、
生前に家族と話し合いをして欲しい重要なことであり、
残された家族のためにもなります。
自分の希望を決めておくことで、
生前に予算の準備もできます。
制度には、遺言や死後事務委任契約、尊厳死宣言公正証書などがあります。
生前整理の肝は、その名の通り、
大切な財産などの整理です。
できるだけモノの数を減らし、
シンプルになるように整理しましょう。
不用品の整理は、
ご自分で行う部分と不用品処分業者を利用する方法があります。
不用品が多かったり、
整理する面積が多かったり、
高齢者しかいない家庭の方は、
不用品処分業者に頼んだ方が無難です。
それでも、
少なくとも残すべきモノは自分で選択してください。
業者利用には費用はかかりますが、
3社位からお見積もりと整理する内容を
確認して依頼することがいいでしょう。
たまに、悪質な業者がいますので、気をつけましょう。
人間関係などの整理は、
とりあえず、年賀状などの整理から始めましょう。
なんとなく年賀状を書くのは、
時間もお金ももったいないことがあります。
また、付き合いの範囲を決めることで、
自然と整理されていくものです。
エンディングノートは、文房具屋さんや書店で売っています。
次のポイント1から3は、必ず押さえておきたいことです。
ポイント1.デジタルものをまとめる
具体的には、ブログやツイッターなどのSNSのアカウント、メールやネットのID/パスワードなどの記録、消して欲しい記録などの希望を書く
ポイント2.財産目録をつくる
※ 相続の際に、相続財産(借金も)を探すことが相続人にとって一番大変です
① 金融商品・借金・債権
・預金や証券、保険などの口座や支店名、口座番号などの整理と通帳や証書などの置場、キャッシュカードやクレジットカードの暗証番号、貸金庫の存在の有無とその場所など
・借金先や忘れがちな連帯保証先などとその金額
・葬儀の互助会に入っているか(忘れがち)
・あやしい会員権などは解約しておきましょう(相続時には無価値かも?)
② 不動産
登記済み権利証や登記識別情報の置場
③ その他の財産
一見価値が不明な美術品や骨董品の置場と価値
ポイント3.その他
・葬儀に呼んで欲しい友人知人の連絡先(電話番号や住所)
・葬儀の規模や予算などのリクエスト(葬儀の互助会も書いておくこと)
・隠し事(認知した子供の存在など)
※ 注意すべきは、
エンディングノートは希望を書くことはできますが、
法的な効力は全くないことに注意して下さい。
希望に法的な効力を及ぼさせたいならば、
遺言や死因贈与契約、民事(家族)信託、
死後事務委任契約、任意後見契約などがあります。
2.のエンディングノートに財産関係のことを書いた後は、
登記済み権利証や保険証書、借金などの契約書、預金通帳、クレジットカードやインターネットプロバイダーなどからの通知、実印をできるだけ一つの場所にまとめて保管することを勧めます。
その方が、いざという時にご自分や相続人が素早く探すことができます。
① 相続税対策や権利調整として、配偶者控除や暦年贈与、特例贈与などを利用した生前贈与の利用
生前に、自分の財産を少しでも希望通りに分配できる生前対策です。
また、不動産の共有状態を解消するために数年かけて利用する方もいます。
贈与だけにこだわらず、一部売買したり、売買資金を融資して購入させたり、できるだけ共有状態を解消することを生前整理として行う方もいます。
② 相続による名義変更漏れをしている不動産を相続登記しておく
私道や借地上の建物、田舎の土地だけ相続登記を忘れていることがあります。
③ 認知症や円滑な相続手続きの為に、遺言や民事(家族)信託の利用
※ 特に子供がいない夫婦やおひとり様、
LGBTの方、家族の仲が悪い方、
相続人がおいめいの方、
再婚の前後に子供がいる方、
相続人が多い方、
家族に行方不明者がいる方などは、
遺言書を書くことで、
不本意な方に財産が分配されないようにしたり、
スムーズな名義変更をすることができます。
※ 相続人が認知症で遺産分割ができず、
そのためだけに法定後見人を選任したくない方の相談もありました。
このケースは、
財産が自宅と少額の預金といった財産が少ない方が多く、
遺言書さえあれば簡単に名義変更ができたのに、・・・という状態でした。
※ たまに、子供のことを平等に扱うとして、財産共有の遺言を書く方がいますが、やめた方がいいです。
④ 誰かわからない後見人に面倒を見てもらうよりも、生前に財産管理契約や見守り契約、任意後見契約、死後事務委任契約などを利用
※ 最近は、司法書士や弁護士といった専門職の法定後見人との相性が問題になることがあります。
遺言(全般)
① 空き家等の不動産の整理について
できるだけ、安くてもいいから生前に処分する努力をしましょう。
隣近所に(ただ同然で)引き取ってもらうことも検討しましょう。
今では、登記費用まで負担して引き取ってもらうこともあります。
特に少子高齢化で人口が減少し、
都会と田舎の地価の二極化が鮮明になる昨今、
地方の多くの土地や空き家に価値が戻るとは思えません。
言葉は悪いですが、
地方不動産版のババ抜き状態とも言えます。
ご存知のように、
例えば、バブル期に建てられた
越後湯沢などにあるリゾートマンションは、
過去数千万円もしたものが、
10万円でも買い手が付きにくい現実があります。
(固定資産税やマンション管理費用が高い)
田舎の一戸建ても同様に売りにくいことが多いです。
(マンションと違い、境界確定や測量費用が余計にかかることがあります)
また、
将来の解体や賃貸のためのリフォーム費用を考えたら、
早目の処分着手が肝心です。
司法書士として相続相談の際に、
地方にある実家や空き地、別荘(会員権含む)、
借地権付建物の処分を生前に行っておいてほしかったと思うことがあります。
特に、
田舎の自宅や畑、お墓などを相続した子供達では、
都会に出て行ったことで田舎での近所付き合いがなく、
不動産やお墓の処分に苦労することが多いです。
また、別荘は、
1年に数回程度の利用であれば維持費の方が高くつきますし、
すぐに売却できかったりと、
生前に処分した方が相続人には喜ばれます。
そして、共有の不動産は相続での扱いが面倒です。
一部売買、一部贈与などを利用して共有を単有に近づけることも大切です。
② 不動産を価値ある不動産に買い換える選択
都市部やその郊外にある古い一戸建ての自宅を使い続けるには、
バリアフリー工事を行ったり、
減築をしたりすることが住みやすさに必要かもしれません。
それには一定の費用が掛かります。
しかも、売るときは価値が下がる一方かもしれません。
それならば、いっそのこと、
早めに価値ある不動産に買い替えることも1つの選択です。
例えば、階段がキツく、
最寄り駅から近くない、坂道が多い、
建て替えが必要なくらい古い家などを、
少し狭くても都市部の交通の便利なマンションに
住み替えることでバリアフリーにしたり、
高齢者向けシニアマンションに住み替えることも、
生前にできる有効な資産価値の変更です。
ただ、住み替えは、
今までの慣れたコミュニティを変更することにもなりますので、
身体や気力が続くうちに行うことが有望かもしれません。
③ 金融口座ついて
銀行や証券、投資信託、クレジットカードなどを厳選すること。
あまり使わない無駄な口座は、
解約をして数を減らし、
借金も一本化するなど、
生前の整理によって、
遺産整理時の手数料の削減や相続財産漏れを防げる可能性が高まります。
※ 相続財産漏れはとても多いです。少額であればよいのですが・・・
※ 親族間の借金や連帯保証債務もないとは言えません。
どうしても本人しか知らない、探せない財産があります。
後で相続人間のトラブルとなります。
将来のためにも、
相続を考えた生前整理をすることで、
自分の財産や人間関係などを見直す貴重な機会となったり、
家族との会話が増えたり、
健康的な生活につながったり、
相続税の節税や将来の相続トラブルを減らす可能性が上がってきます。
その上で、相続の制度を検討して、
ご自分の希望をかなえ、
相続人への負担を減らしてあげましょう。
これらの生前整理は、
ご自分のことのみならず、
きっと残された家族や相続人のためにもなると思います。
将来のことに迷っている方に少しでも何かきっかけを与えられれば幸いです。
このコラムは、専門家向けには書いていませんので、ご留意ください。
また、相談例は内容が特定できないように変更しています。
なお、このコラムを読んで私の業務などに興味があった方は、
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