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コラム23(地面師とは?続編-司法書士との関わり)

墨田区のJR両国駅前にある司法書士長田法務事務所は、錦糸町や秋葉原からも近くて便利です。

「地面師たち」小説家の新庄耕
先生のご厚意で2ショット

前回のコラム15では、

地面師とは、

他人の不動産を鮮やかな手口で勝手に売り飛ばしてしまう、不動産を扱うプロの詐欺師のことです。・・・・・

と、地面師について書きました。

これが意外と反響が大きいことが分かりましたので、今回は、東京だけでどのくらいの頻度で偽造書類や地面師に関する事件が見つかっているかをお伝えします。

驚くべきことは、地価が高い都心は分かりますが、その周辺部でも起こりうることです。

東京23区や都心5区ではないからと言って、油断はできません。

不動産の取引は、信頼できる司法書士に相談してみてください。

 

新庄耕先生の「地面師たち」文庫化おめでとうございます!
地面師の手口に興味のある方は、どうぞ小説をご覧下さい。

(令和4年1月21日追記)

 

netflixさん「地面師たち」令和6年7月25日配信。
大好評のようです。
小説の監修に引き続き、
こちらも当職が登記・土地取引の映像監修を務めました。

(令和6年7月28日追記)

 

☎ 03-3635-2119

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司法書士長田法務事務所の紹介

お知らせ

・令和6年10月12日、朝日新聞さんより司法書士の監修と存在意義などの追加取材を受けました
・令和6年10月11日、朝日新聞さんの「地面師たちのリアル」で当司法書士の取材がありました
・令和6年10月1日、㈱LIFULLさんよりドラマと不動産取引の実態についての取材がありました
・令和6年7月25日配信、netflixさん「地面師たち」登記・土地取引映像監修を当司法書士がしました
・令和6年7月25日、楽待youtubeさんで「地面師たち」小説家の新庄耕先生と対談(後編)しました

・令和6年7月23日、楽待youtubeさんで「地面師たち」小説家の新庄耕先生と対談(前編)しました
・令和2年12月25日、㈱不動産経済研究所さんの不動産経済オンラインに地面師を追うという代表司法書士の取材記事が掲載されました
令和1年12月5日 発売の小説地面師たち(新庄耕著・集英社刊)様の考証に協力しました
➡不動産の取引や地面師の手口、司法書士のことなどがよくわかる傑作ですのでお勧めします

大手メディア(テレビ・雑誌・新聞)の取材や不動産会社・シンクタンク・金融機関などのセミナー講師実績は次のバナーへ

最近の登記済み権利証などの偽造事件発生について

この情報は、司法書士会員がそのスキルをもって偽造書類や売主のなりすましを見抜いた情報提供からです。

司法書士は、本人確認を通して地面師による不動産詐欺事件を未然に防ぐよう努力しております。

 

なお、警察による捜査中のものもありますので、詳しい情報が開示できない部分があります。(未逮捕の事件があります)

偽造事件の周知は、警察の捜査に支障がない範囲であれば、公益性があると思います。

 

問題は、発見されていない地面師事件があることです。

むしろ判明していない地面師事件のほうが多いかもしれません。

また、地面師も日々進化し、新たなトレンドが予想されます。

※ 以下の事件では、ここに書いていない書類の偽造もあったと思います。

 

1.平成27年1月16日の情報

東京都三鷹市下連雀四丁目の土地

所有者は個人

偽造書類:登記済権利証・運転免許証

備考:警察署の情報

 

2.平成27年1月27日の情報

東京都渋谷区の土地(更地・駐車場)

所有者は法人

偽造書類:売主法人の印鑑証明書、代表者の資格証明書、運転免許証、登記識別情報通知

備考:逮捕、弁護士事務所関与

※ こちらは、神奈川県司法書士会員のお手柄で犯人は逮捕されました。

 

3.平成27年4月3日の情報1

東京都町田市広袴三丁目の5筆の土地

偽造書類:運転免許証、保険証、印鑑証明書、住民票

 

4.平成27年4月3日の情報2

東京都港区の不動産

偽造書類:パスポートなど

備考:公証人による認証の委任状使用(登記済権利証の代わり)

※ 権利証がない場合に、昔は保証書という制度がありましたが、現在は、事前通知制度、司法書士等による本人確認情報、公証人による認証という3種類の方法があります。

この公証人による認証制度は、

①簡単、②費用が安い、③公証人の権威が利用できる、という3拍子揃った権利証代用ツールである上に、司法書士もこのツールを見たこともない人がいるという優れものです。

ですから、今後は、地面師御用達ツールとなる可能性が高いと予想されます。

(執筆司法書士は、このツールを作成指導し、登記で利用したことがあります)

 

5.平成27年6月10日の情報

東京都中野区中野五丁目の土地

偽造書類:登記済権利証、印鑑証明書、住民票、運転免許証、住民基本台帳カード

 

6.平成28年4月19日の情報

東京都豊島区東池袋一丁目の土地

偽造書類:登記済権利証と運転免許証

 

7.平成28年12月15日の情報

東京都練馬区立野町の土地11筆と建物2棟

所有者は個人

偽造書類:登記済権利証と印鑑証明書、保険証

備考:所有権移転と抵当権設定登記

さらに、練馬の法務局によれば、この不動産の登記申請が複数あったとのこと。

地面師は同じ不動産で何回もトライ&エラーをチャレンジします。気を付けましょう。

 

8.平成29年2月6日の情報

東京都世田谷区下馬五丁目の土地(雑種地)

偽造書類:印鑑証明書

備考:根抵当権設定

※ 前回の7と今回は(根)抵当権設定です。

地面師といえば、他人の土地を勝手に売り飛ばすイメージです。

しかし、地面師の仕事は他人の土地を勝手に換金することが目的です。

よって、所有権移転だけを地面師の警戒をするのは勝手な思い込みだと思わせる話です。

➡ここまで2月14日執筆

 

 2月14日以降の動きあり。

上記土地の所有者から、次のとおり情報提供があったそうです。

なお、所有者は、不正登記防止申出の手続を済ませています。

1.購入(あるいは融資)を持ちかけられたという方から、問合せが5件ほどあった。
2.そのうち1件については、なりすました者が相手方に提出した資料を確認したが、当該資料にある所有者の署名、実印は、自分のものではなかった
3.警察には「相談」という形で事情を知らせている。

➡ここまで8月7日追記

 

9.平成29年2月27日の情報

目黒区上目黒五丁目の土地

偽造書類:登記済権利証やパスポート

➡ここまで2月27日追記

 

10.平成29年4月~12月まで

東京法務局によれば、

この9か月で偽造事件の発覚が5件あったとの情報がありました。

➡ここまで平成30年3月6日追記

 

まだまだ11以降も続きます。

不動産売買のリスクと司法書士へ

1~10の続きです。

11.平成30年8月10日の情報

新宿区馬場下町56番の土地

偽造書類:運転免許証

 

備考:今度が相続登記の依頼にかかる偽造事件だそうです。

警察へも事件申告済み。

急ぎの相続登記依頼、かつ相続人本人が無口だったそうです。

 

売買のような犯罪収益防止法に基づく本人確認ではないので、

本人確認を油断する司法書士がいるかもしれません。

 

相続登記とはいえ、本人確認は手を抜くと危険です。

違和感に気づいた司法書士さんは、見事です。

➡ここまで平成30年8月13日追記

 

12.平成30年10月25日の情報

➡ 登記済権利証の盗難の情報がありました。

地面師ではありませんが要注意情報です

 

当事務所の地元の墨田区の物件です。

墨田区立花五丁目の土地と建物

(地番や家屋番号は伏せます)

 

13.令和1年12月19日の情報(4件あり)

① 杉並区(杉並出張所)

    偽造書類:登記済権利証

 

② 新宿区(新宿出張所)、③ 港区(新宿出張所

④ 千葉地方法務局市川支局

②~④は、いずれも、書類や手口が共通

    偽造書類:成りすまし作成の委任状、登記原因証明情報

    手口:資格者代理人による本人確認情報の利用

 

14.令和3年4月13日の情報

またまた、当事務所の地元の墨田区の事件です。

法務局墨田出張所において

偽造書類:印鑑証明書

手口:登記識別情報紛失による事前通知の利用

備考:事前通知の利用は初めて聞きました。

 

これは、登記申請すれば、
法務局から登記のお尋ねの通知(事前通知)が
売主へ行くために、不正の発覚が早いですが、
地面師は、どうせ
お金を盗ったらすぐ逃げるので、
登記済権利証や登記識別情報を偽造したり、
公証人による本人認証や司法書士の本人確認情報を
作らせる
手間を惜しんだのかもしれません。

 

いずれにせよ、地面師事件とは、
常にアップデートされる犯罪であることを
私達も肝に銘じなくてはなりませんね。

➡ここまで令和4年1月21日追記

 

本件ではありませんが、

面談しても見抜けない地面師事件があるにもかかわらず、

郵送のみでの不動産登記を受託することは

いかに危険であるかを感じさせる事件です。

 

ましてや、

司法書士や弁護士以外に違法に登記を行う他士業なら

見ぬけない上に業務保険も使えないでしょう。

 

不動産登記のご相談は、東京都墨田区の司法書士長田法務事務所へ

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なお、このコラムを読んで私自身や司法書士との業務などに興味があった方は、

お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。

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